インドネシアとの学術交流
SUIJI 事業概要
平成28年度現在、SUIJIコンソーシアムとして展開しているSUIJIプログラムは、学士課程の「SUIJIサービスラーニング・プログラム(SUIJI-SLP)」、修士課程の「SUIJIジョイント・プログラム・マスター(SUIJI-JP-Ms)」と博士課程の「SUIJIジョイント・プログラム・ドクター(SUIJI-JP-Dc)」です。
目的
地域に立脚して未来社会の持続的発展に貢献できる国際的なサーバント・リーダー(地域社会で献身的に活動できるリーダー)の養成
日本・インドネシア6大学で構成するコンソーシアムの下、
- 学士課程においては、両国の学生が、2~3週間にわたって共に農山漁村に滞在し、現実の課題に取り組むサービスラーニングを実践します。
- 修士・博士課程においては、ジョイント・プログラムを構築し、熱帯農学分野の共同教育プログラムと研究を行います。
SUIJI 事業概要
プログラムで養成する人材像
本構想で養成される人材は、地域コミュニティに関わる多様な主体と協調して目標を達成に導くリーダーシップを発揮することが期待されています。そのために以下の能力を重点的に育成することを目標としています。
学士課程
- 両国の言語・文化理解に基づき多様な主体との協調を通じて地域の未来ビジョンをデザインする能力
- 複雑な課題の本質を見抜き、論理的に理解するための俯瞰力
- 国内・海外を問わず僻地などでの活動に持続的に関わることのできる高い技能と強い忍耐力
- 地域から世界の未来を開拓することに強い使命感をもって能動的に学ぶ力
大学院修士課程・博士課程
- 自ら計画して行動しながらあらゆる局面に対処できる自己判断能力
- 多様な主体との連携をコーディネートする能力
- 両国にまたがる研究を通じて学術的に地域の課題を抽出し解決策を提案する能力
事業の展開
愛媛大学が香川大学と高知大学との3大学共同で申請した2012年度文部科学省「大学の世界展開力強化事業」の採択に先立ち、日本・インドネシア6大学(愛媛・香川・高知とガジャマダ大学・ボゴール農業大学・ハサヌディン大学)は2011年3月に「熱帯農業に関するSUIJI(Six University Initiative Japan Indonesia)コンソーシアム協定書」を締結。構成大学それぞれが持つ教育研究拠点を有機的に連携させることにより、熱帯地域の農業発展及び生物資源の保全に貢献し、ひいては地球規模の環境問題に貢献することを目的とする事業を展開することとなりました。コンソーシアム構成大学は、設立目的に沿った事業について意見交換を行う過程で、修士課程学生を対象としたSUIJIジョイント・ディグリー・プログラム・マスター(SUIJI-JDP-Ms)を事業として展開することで合意し、2011年9月に「SUIJIジョイント・ディグリー・プログラム(SUIJI-JDP)覚書」を締結しました。
文部科学省2012年度「大学の世界展開力強化事業」として「日本・インドネシアの農山漁村で展開する6大学協働サービスラーニング・プログラム」が採択されたことを受けて、SUIJIコンソーシアムの下で実施する新たな事業として、学士課程の学生が両国の地域コミュニティに1週間から3ヶ月以上にわたって一緒に入り込み、現実の課題に取り組みながら学ぶSUIJIサービスラーニング・プログラムを立ち上げました。修士課程では、2012年度にSUIJI-JDP-Msの6大学共同教育カリキュラムを立ち上げ、日本からインドネシアに学生を派遣し、プログラムを開始しました。博士課程では、2014年度にSUIJIジョイント・ディグリー・プログラム・ドクター(SUIJI-JDP-Dc)の覚書を締結し、翌年度から参加学生の募集を開始しました。なお、文部科学省によるJD制度の設置を受けて、名称上の混乱を回避するため、2016年度9月に、SUIJI-JDP-Msの覚書の更新と合わせて、修士課程、博士課程双方のプログラム名称をSUIJI-JP(SUIJIジョイント・プログラム)に改めました。